8050問題を引継ぐきょうだいたちへ

これは、見えない将来への不安で押しつぶされそうになっている「私」にあてて書いている手紙です。そして、同じ思いをかかえている私の知らない「あなた」にも読んでほしいのです。

2.不安になったときに整理すること

☆そもそも不安はなぜ起きるのか

不安とは、自分が対処できそうにないと思えることなのではないかと考えています

対処方法がわからないことや、対処する力が不足していると感じる事に対しては、大きな不安を感じます

反面、何とかなりそうだと感じられることに対してはさほど不安を感じないのです

将来を不安に感じるのは、自分では何とかなりそうにないと感じているからなのでしょう
じゃあどうしたらいいのでしょうか
漠然とした不安を細分化してみてはどうでしょうか?

 

☆今私はどんなことが不安なの?
思いつくまま私の不安に感じている事を列挙してみます

*将来の生活費の不安(親亡き後、兄弟の生活費を私が負担しなければいけないのか)

*私の兄弟が他人に迷惑をかける不安(ゴミ屋敷になる不安、近所付き合いができない不安、兄弟が不審者扱いされる不安、兄弟が孤独死する不安)

*親の適切な介護ができないかもしれない不安

*これまで私の理解のなさから私は彼に大きな精神的苦痛を与えてきたのではなかろうか?という不安

*彼はちゃんと健康管理ができているのだろうかという不安

*彼が一番苦しんでいる時に、プライドが邪魔をして適切な支援につなぐ事が出来なかった後悔

 

以上の事は全て「私」が考えているだけの不安です

当事者関係者みんなが同じ不安を持っているとは限らないのです

という事は「私」の中の問題とも言えるのです

そう、困っているのは私なのです

家族や兄弟の問題にすり替えているだけで本当に困っているのは私だったのではないでしょうか?
他人の問題を解決したり他者を変える事はできないけれど、自分の問題であれば話は別

つまり、私の困り事は私が折り合いをつけることができるはずなのです

 

☆どうやって私の心と折り合いをつけることができるのだろうか

①そもそも、その問題は誰の課題なのかを考えてみるとどうでしょうか

*親の課題は何?

*本人の課題は何?

*社会の課題は何?

*私の課題は何?

全ての不安が、私が解決すべき課題ではないという事を知り、仕分けする事から始めましょう。

「不安な私」は、自分と他者の境界線をはっきり区別することが出来なくなっているのです

 

②そして、私の課題に対しては何ができるか、できないことは、誰の支援があればできそうかを考えていくのです

 

(次回:3  それは誰の課題なの?)